救護活動について

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2021年6月 1日(火曜日) テーマ:救護・トレーナー

どこまでが応急処置?

救護活動は平成6年より各種大会に参加しています。地区中総体から、ミニ国体、全国高校選抜など大会の大小にかかわらず参加させていただいております。種目はバドミントンが一番多く、バレーボール、バスケットボール、ハンドボール、ラグビー、サッカー、新体操、テニス、陸上等です。救護活動で一番悩むのは「どこまで処置してよいか」と言う事です。過去に何度かドクターと救護を担当させていただいた際に意見をいただいたことがあります。骨折や脱臼があった場合、整復固定までやってよいかどうか、応急処置をして病院へ搬送すべき立場で、どこまでを応急処置とみるかが判断の分かれ目になります。「脱臼は整復したほうが良い」「骨折は整復すると治療行為」、では脱臼骨折の場合はどうでしょうか。「整復、固定は治療行為である」けどそれはドクターが行った場合で柔道整復師が行った場合は「応急処置」とみなされると判断する方もいます。実際の現場で悩んでいる時間はありません。

 

実際の現場での体験談です。

事例1 ミニ国体で準決勝、アキレス腱断裂、整復操作とシーネ固定を行いました。他県の選手だったこともあり救急車を呼びましたが、救急隊から「処置終わってますね」と一言。電話で病院へ「処置終わってます」と連絡を入れ搬送。負傷者は肩を借り歩いて救急車へ向かいました。実際は地元に帰ってから病院で診てもらっても予後に支障はないのですが病院での確定診断が必要(私たちには診断権はない)で大会本部には救急車を呼ぶように指示し、負傷者、監督及びトレーナーには処置をしてよいか確認し処置をさせていただきました。

 

事例2 中学校選抜バレーで指関節脱臼、選手はどうしても次の試合に出たい、監督も出れるものなら出したい、重要な選手との事。プレースタイルを聞きどのように固定するか検討。整復し脱臼関節のみ動かないようにテーピング施行、負傷状態の説明と今後の患部の状態を説明しアイシングの指導。試合後必ず病院で診てもらうように指導。

 

事例3 中学校総合ラグビーで前腕骨骨折。ドクターとも相談し骨折肢を整復せずにシーネで固定、氷で巻き母親の車で病院へ搬送(大会本部から病院へ電話で連絡、救急車を呼ぶより早いとの事で)。ドクターから現場での処置を了解、会場に戻る。大会本部と母親にこのまま明日まで置くか、整復固定をし直すか、負傷の状況を説明し確認。尺骨遠位1/3部での骨折で処置を希望されたため、整復し固定しなおした。アイシングの仕方や、就寝時の注意を説明し翌日地元の病院に行くよう指導。

 

骨折や、脱臼の場合はそのままの状態で一晩おくことは負傷者の苦痛を考えると困難かと思います。整形外科医もしくは外科医がいる病院に搬送できればそれが一番良い判断だと思います。しかしどこの市町村でも必ず休日に専門医が待機しているとは限りません。状況に応じて臨機応変に対処することも必要かと思います。基本はあくまでも「応急処置をして必要ならば病院へ搬送」です。



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